2016年5月22日日曜日

MO- メタルアンレー 上顎第二小臼歯 MO- metal onlay. Maxillary second premolar

MO- メタルインレー

MOメタルインレーとは?(What's a MO metal inlay ?)

 メタルインレーは、虫歯を削ったあとに詰める金属製のものである。MOとは、近心面、咬合面、のことをいう。保険では金銀パラジウム合金、保険適用外では18K金合金等を用いる。

使用材料(Materials)

インレーワックス、ワックス分離材、ワックス形成器、スプルーワックス、石膏系埋没材、リング、キャスティングライナー、真空練和機、水、ファーネス、鋳造機、金銀パラジウム合金、研磨器具

製作方法(Method of fabrication)

1.作業模型を製作する(分割タイプ)
2.マージントリミングをする(拡大鏡使用)
3.ワックス分離材を塗布する(隣在歯、支台歯および対合歯)
4.ワックスアップする(歯列に調和させる)
5. マージン調整を行う(拡大鏡使用)
6.スプルー植立、埋没、鋳造を行う(ロストワックス鋳造法)
7.鋳造体割り出し、洗浄を行う
8.鋳造体内面の突起の除去を行う
9.コンタクト調整、鏡面研磨を行う

考察(Discussion)

1.支台歯模型の調整について

10~20倍の拡大鏡で支台歯を観察すると、インレーの支台歯には、アンダーカットが存在する場合がある。 このアンダーカットは、モデルリペアーあるいはブロックアウト用ワックスを使用して埋める必要がある。仮に、アンダーカットを埋めないでワックスアップを 行うと、ワックス原型がアンダーカットに引っかかり、着脱ができなくなる。着脱できたとしても、原型の外力による変形が起こる可能性が高くなる。
 アンダーカットをモデルリペアーで埋める方法は下記のとおりである。
1.拡大鏡を使用しながら、リーマーにモデルリペアーをつけながらアンダーカット部にモデルリペアーをつけていく(モデルリペアーの量は最小限にとどめる)。
2.モデルリペアー用硬化スプレーで、モデルリペアーを硬化させる。

2.ワックスアップ法について

一般的には、盛り上げ法でワックスアップされているが、個人的には、支台歯マージンラインを青色で明確に記 入し、半透明のソフトタイプインレーワックス(松楓のレッドインレーワックス)を使用して、軟化圧接法でワックスアップを行ったほうが、加熱を最小限にす ることができ、適合の良いインレーが製作できると考えている。加えて、半透明のワックスを使用することで、マージン部が過不足になることを防ぐことができ る。仮に、マージン部に過不足が生じると、形態回復時に、歯列及び歯冠に調和した形態が作れなくなる。


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