上顎 ラップアラウンドタイプ リテーナー Maxillary wrap- around type retainer
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ラップアラウンドタイプリテーナー
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ラップアラウンドタイプリテーナー 唇側面観
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保定装置(リテーナー)とは? (What's a retainer ?)
器械的保定装置を目的に用いられる装置のことで、可撤式、半固定式、固定式、顎外固定装置装置などに分類され、以下のような性質が求められる。
- 歯をしっかりと連結するような装置は避ける方が良い
- 歯の萌出や顎骨の成長を妨げない
- 発音や咀嚼などの機能を妨げない
- 調節が簡単で壊れにくいもの
- 外観にできるだけ触れないもの
- 口腔清掃が容易にできるもの
ラップアラウンドタイプリテーナーとは?(What's a wrap-around type retainer ?)
ベッグタイプ保定装置ともいわれ、全歯列を包み込むように0.9mm線が歯列の最後方臼歯の遠心面から外側面に接する保定床である。
咬合が緊密な症例の上顎歯列によく用いられ、ワイヤーは抜歯空隙部を閉鎖した状態に保つのに有効である。
使用材料 (Materials)
絆創膏、矯正用ワイヤー(0.9mm線)、プライヤー、レジン分離材、矯正用即時重合レジン、湿式加圧重合機、超音波洗浄機
製作方法(Method of fabrication)
- 粘膜部に絆創膏を1枚貼る。
- 設計線に従い、ワイヤーベンディングを行う。
- レジン圧接部にレジン分離剤を塗布する。
- レジンを練和し、圧接する。
- 直ちに湿式加圧重合を行う。
- バリ取り、鏡面研磨を行う。
- 適合の確認を行う。
- 超音波洗浄を行い、水中保管する。
- 完成
参考文献 (Reference)
黒崎紀正, 住友雅人, 小口春久, 飯田順一郎, 岡野友宏, 古郷幹彦編:イラストレイテッド・クリニカルデンティストリー ④ 小児歯科疾患・口腔病変・不正咬合 第一版, 医歯薬出版. 東京. p222-223 2002.
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