ワックスブロックを彫刻して製作した上あごの歯上あごの歯をアーチ状に並べたもの下あごの歯上下の歯を安定する位置で咬ませた状態歯をワックスから石膏に置換し、歯茎を彫刻した状態以上で、人の口の中を再現した模型の完成です。歯および口の中に関する解剖学の知識、デッサン力および彫刻する技能が必要不可欠です。製作時間は、150時間です。歯型彫刻とは(What is the tooth-form sculpture ?)歯型彫刻とは、歯牙解剖学をもとにして、歯の携帯を彫刻の技法により造形する基礎的な歯科技術である。歯型彫刻の意義(Significance of the tooth-form sculpture)基本理念は、歯の形態観察である。歯型彫刻は常に客観的かつ正確を旨とするものでなければならない。対象の主観的なデフォルメは認められない。歯科医学の技術的基礎を学ぶにあたって明記しなければならない点である。歯型彫刻の目的(Pourpose of the tooth-form sculpture)1)歯の解剖学的形態および特徴を歯型彫刻によって立体的に表現し、認識を深める。2)臨床歯科医学の基礎的技術を習得する。歯型彫刻を通して、器具、材料の取り扱い方、作業姿勢、手指の固定など、歯科独特の基礎的技術を培う。3)臨床応用への基礎となる。歯科臨床、ことに歯冠修復、欠損補綴へのつながりとして、歯型彫刻が解剖学的形態から機能的携帯へと発展していく基礎となる。使用材料 (Materials)エバンス彫刻刀、ノギス、油性ペン、グレーインレーワックス、ブンゼン灯、ユーティリティワックス、硬石膏、超硬質石膏、咬合紙、平均値咬合器、普通石膏、真空練和器、パラフィンワックス、即時重合レジン、複印象用シリコーン印象材、ワックス形成器、モデルトリマー、アルコールトーチ。製作方法(Method of fabrication)1.棒状インレーワックスを火炎で軟化して、ブロックを作る(28個)2.見本歯牙模型を参考にして、ブロックにデッサンをかく(同寸法)3.彫刻する。(左側の14本:上顎7本+下顎7本)4. 右側の14本は、左側の歯を参考にして、頭の中で左右対称の形を思い描き、ワックスブロックにデッサンを記入する。(寸法は統一する)5.デッサンを参考に、彫刻する。6.フルデンチャーの人工歯配列基準に従い、彫刻した上顎の歯をアーチ状に、硬石膏プレート状に並べてユーティリティワックスで固定する。7.咬合平面板を使用して、上顎の歯を平均値咬合器に装着する。8.上顎の歯列を基準に、彫刻した下顎の歯をアーチ状に、硬石膏プレート状に並べてユーティリティワックスで固定する。(上下の歯を安定する位置で咬ませた状態の図)9.彫刻した歯牙模型28本の型を複印象用シリコーン印象材で製作する。10.製作した歯牙模型の型に、真空連和した超硬質石膏を注入してレプリカを製作する。12.歯牙レプリカを再配列する。13.ユーティリティワックスを取り除き、レプリカを即時重合レジンで固定する。14.パラフィンワックスで、口腔内状態を再現する。15.咬合調整を行う。(レジンの重合収縮などでレプリカの位置が移動すして咬合状態が悪くなっている)16.モデルトリマーで、外形をアーチ状に形成して、完成。結果(Result)完成図を参照。考察(Discussion)この模型製作を通して、解剖学および咬合学の知識を具現化することができるようになった。加えて、ワックスや印象材など、歯科臨床で使用する材料の扱い方が上達した。本実習は、歯型彫刻の意義および目的に沿っていることから、歯科特有の基礎的技術の修得するための有用性があると考えられる。結語(conclusion)歯型彫刻は、入れ歯、銀歯、矯正装置など、歯科補綴修復物を製作するための基本技術です。歯科医師および歯科技工士が臨床を行う上で習得しなくてはならない技術です。また、歯科補綴修復物は、テーラーメイド(一品もの)です。患者一人一人にとって最適な形態を、生体用金属、レジン(樹脂)およびセラミックスを加工して、製作されています。歯科補綴修復物はたくさんの種類があるので、今後、ブログを通して紹介していきたいと考えております。参考文献(Reference)細井紀雄,尾花甚一.最新歯型彫刻 理論と実際.医歯薬出版 2008;第2版:1関連リンク(Related links)歯型彫刻と歯列模型製作http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/blog-post.html スタビライゼーションスプリント tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/stabilization-splint.html プロビジョナルレストレーション/テンポラリークラウン http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/provisional-restoration-temporary-crown.html レジン前装鋳造冠 http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/metal-crown-with-acrylic-facing.html 歯科インプラント治療のためのX線診断用ステント http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/xx-ray-diagnostic-stent-for-inspection.html フルキャストクラウン(上顎第一大臼歯) http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/full-cast-crown-besetzung-metall-krone.html コバルトクロム合金製キャストクラスプ http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cast-clasp-made-of-cobalt-chromium-alloy.html 即時義歯 http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/immediate-denture.html CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針 http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cadcamresin-crown-by-cadcam-milling.html 接着ブリッジと治療のガイドライン http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_10_01_archive.html ナイトガード(ソフトタイプ) http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/nigut-guard-soft-type.html メタルアンレー http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/metal-onlay.html テンポラリーブリッジ http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/temporary-bridge.html プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_11_01_archive.html 口腔顔面技工のまとめ http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/summary-of-oral-and-maxillofacial.html フルキャストクラウン(サベイドクラウン) http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/surveyed-crown-mandibular-second-molar.html フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯) http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/full-cast-crown-of-distal-root-abutment.html 歯科技工用CAD/CAMシステム http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/cadcamcadcam-system-for-dental-technique.html MODメタルアンレー http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/mod-mod-metal-inlay.html 咬合床 http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_12_01_archive.html メタルボンドクラウン http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/12/1-porcelain-fused-to-metal.html |
インレー、クラウン、ブリッジ、部分床/全部床義歯、そしてインプラント上部構造などの歯科補綴修復物は、歯科医師および歯科技工士によって、製作されています。歯科補綴修復物は、既製品ではなく、患者一人一人に合わせた、テーラーメイドの製作物です。生体用の金属、樹脂、セラミックスなど、さまざまな材料を使用しています。加工技術もロストワックス鋳造法やCAD/CAM法など、専門的で高度な技術が用いられています。歯科補綴修復物の種類および特徴、使用材料、製作法などは一般に知られていないのが現状です。ここでは、様々な歯科補綴修復物について紹介していきます。(Einführung von maßgeschneiderten Zahnersatz Restaurierung.)
2015年9月8日火曜日
歯型彫刻 歯列模型 製作 Tooth form sculupture and fabrication of dental model
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿