2015年9月29日火曜日

個人トレー+個歯トレー custum tray+ abutment tray

個人トレー+個歯トレー custum tray+ abutment tray

個人トレーとは?(What's custum tray ?)

 正確な印象採得をするためのトレーである。歯列や顎堤に対して一定のスペースを有するトレーである。即時重合レジンを使用して歯科技工士により製作される。
 シリコーン印象材を使用する場合は、内面を機械的に荒らす。
 アルジネート印象材を使用する場合は、トレーに穴を無数に開ける。

個歯トレーとは?(What's abutment tray ?)

 個歯トレーは印象の変形防止を目的に、支台歯を1歯単位で印象するためのトレーである。利点は、印象材の厚さを均一な薄い層にすることで寸法精度を向上させる。印象と同時に歯肉圧排が行える。隣在歯のアンダーカットの影響を遮断する。などである。即時重合レジンで模型上で製作し、口腔内でもマージン部の修正を行ってから使用する。

使用材料(Materials)

 パラフィンワックス、即時重合レジン、トレーレジン(即時重合レジン)、ガーゼ、技工用バー、(マルチパッド)。

製作方法(Method of fabrication)

1.模型上で理想的に支台歯形成を行う。
2.パラフィンワックスでスペーサーを作る。
3.分離材(ワセリン)を塗り、即時重合レジンを圧接する。
4.レジンが硬化したら、バーで形態修正を行う。
5.ハンドルをレジンでつくり、内面を一層荒らして完成。

  

考察(Discussion)

 1.個人トレーについて

 スペーサーは、通常、作業模型上にパラフィンワックスを1枚圧接して形成する。このワックスの代わりに、濡らしたガーゼを代用することが可能である。ガーゼを用いることで、レジンとガーゼの接触面が 荒れた状態になり、印象材との機械的嵌合力が高くなると考えられる。
 スペーサーとして、マルチパッド(粘土ライクなシリコン)を用いる方法も、作業効率の向上につながると考えられる。なぜなら、マルチパッドは常温で塑性変形する油粘土のようなシリコンなので、ワックスのように火炎とスパチュラを用いずにブロックアウトとスペーサー付与が行える。
 ハンドルは、歯科医師が持ちやすいように大きめにつくったほうが良い。また、溝を掘り、すべらないようにしたほうが良いと思われる。 
 

 2.3Dプリンタ技術(付加製造技術:Additive Manufactureing technology:AM技術)を利用した個人トレー、個歯トレーの製作について

 個人トレーおよび個歯トレーは、液槽光重合方式、インクジェット方式およびFDM方式の3Dプリンタ技術(付加製造技術)を利用して製作が可能であると考えられる。製作手順は下記のとおりである。
1.光学式3Dスキャナーで研究用模型または作業模型を3Dスキャンする。
2.3Dスキャンした3D模型データをSTLデータに変換して、エクスポートする。
3. 3Dモデリングソフトを使用して、3D模型データの上に、個人トレーおよび個歯トレーをデジタルワックスアップする。
4.デジタルワックスアップした部分のみ、STLデータに変換して保存する。
5.個人トレーおよび個歯トレーのデジタルデータに、サポートを設計して植立する。
6.造形用データ(スライスデータ)を作製する。
7.3Dプリンタ装置で造形する。
8.99%エタノールで造形物を洗浄後、造形物についたサポートを除去する。
9.形態修正や研磨を行い完成。

 FDM方式3Dプリンタの造形物は、素材がABS樹脂/PLA樹脂であり、造形後の重合収縮による経時変化がないため、造形物の製作精度が高く、コストが従来法よりも安くなれば、個人トレーおよび個歯トレーに最も向いている製作方法であると考えられる。上記のABS樹脂は、既製のディスポトレーと同じ素材である。
  BEGO社(ドイツ)からは、歯科技工用液槽光重合(バスタブ/光造形)方式の3Dプリンタと個人トレー用の3Dプリンタ用光硬化性樹脂が販売されている。コストは不明である。

液槽光重合方式の歯科用3Dプリンタ、DWS社(イタリア)
http://www.dwssystems.com/ 

歯科技工用液槽光重合方式の3Dプリンタ、BEGO社(ドイツ) (販売:アイキャスト、ニッシン)
https://www.i-cast.jp/products/BEGO/BEGOallmodels/3DPrinting/Tray/index.html 

液槽光重合方式の3Dプリンタ、エンビジョンテック社(ドイツ)
https://envisiontec.com/

インクジェット方式の3Dプリンタ、3Dシステムズ社(アメリカ)
https://ja.3dsystems.com/industries/dental

マルチパッド (東京歯科商材社、FeedデンタルネットストアHP)
https://dental.feed.jp/product/306000010.html 

参考文献(Reference)

石橋寛二,伊藤裕,川和忠治,寺田義博,福島俊二,三浦宏之.クラウンブリッジテクニック.医歯薬出版 2008;1:49~60.

参考文献リンク(Links of reference)

杉浦 友信.個人トレー用即時重合レジン.口腔病学会誌.31(4), 307-307, 1964
https://www.jstage.jst.go.jp/article/koubyou1952/31/4/31_4_307/_article/-char/ja/

関連リンク(Related links)

歯型彫刻と歯列模型製作
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/blog-post.html 
スタビライゼーションスプリント
tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/stabilization-splint.html 
メタルコア
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/metal-core.html 
プロビジョナルレストレーション/テンポラリークラウン
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/provisional-restoration-temporary-crown.html 
レジン前装鋳造冠
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/metal-crown-with-acrylic-facing.html 
歯科インプラント治療のためのX線診断用ステント
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/xx-ray-diagnostic-stent-for-inspection.html 
フルキャストクラウン(上顎第一大臼歯)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/full-cast-crown-besetzung-metall-krone.html 
コバルトクロム合金製キャストクラスプ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cast-clasp-made-of-cobalt-chromium-alloy.html 
即時義歯
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/immediate-denture.html 
CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cadcamresin-crown-by-cadcam-milling.html 
接着ブリッジと治療のガイドライン
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_10_01_archive.html 
ナイトガード(ソフトタイプ)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/nigut-guard-soft-type.html 
メタルアンレー
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/metal-onlay.html 
テンポラリーブリッジ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/temporary-bridge.html 
プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_11_01_archive.html 
口腔顔面技工のまとめ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/summary-of-oral-and-maxillofacial.html 
フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/surveyed-crown-mandibular-second-molar.html 
フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/full-cast-crown-of-distal-root-abutment.html 
歯科技工用CAD/CAMシステム
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MODメタルアンレー
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咬合床
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_12_01_archive.html 
メタルボンドクラウン 
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/12/1-porcelain-fused-to-metal.html 

レジンクラウン(CAD/CAMミリング法)とCAD/CAM 冠の治療指針 Resin crown by CAD/CAM milling Hard resin jacket krone von CAD / CAM-Fräsen

CAD/CAMミリング法で製作中のレジンクラウン

 CAD/CAMレジンクラウンとは?(What's resin crown by CAD/CAM resin crown ?)

 CAD/CAMミリング法でコンポジットレジンブロックを切削して製作したレジンクラウンである。平成26年度より、小臼歯部で保険適用となった。CAD上でデジタルワックスアップを行いCAD用データを製作し、CAD機にそのデータを送り、切削加工する。レジンの他に、セラミックス、金属(Co-Cr, Ti)、木などが市販されている。

保険診療におけるCAD/CAM冠の診療指針(引用)

公益社団法人日本補綴歯科学会医療問題検討委員会が作成した。

1.はじめに
平成26年度の療報酬改定により、歯科用CAD/CAM装置を用い、均質性及び表面性状を向上させたハイブリッドレジンブロックから削り出された小臼歯部の歯冠補綴
であるCAD/CAM冠が保険導入された。このCAD/CAM冠には、これまでの補綴とは異なる対応が求められるが、その適切な術式については周知されていない。そこで、(公社)日本補綴歯科学会は、保険診療におけるCAD/CAM冠の診療指針を作成することとした。

2.保険診療におけるCAD/CAM冠について
1)CAD/CAM冠の定義CAD(Computer-Aided Design)はコンピュータ支援による設計、CAM(Computer-Aided Manufacturing)はコンピュータ支援による加工・製作のことで、CAD/CAM冠は、歯科用CAD/CAMシステムを用いてCAD/CAM冠の設計を行った後、製造機械と連結して、CAD/CAM冠の加工・製作を行った補綴装置を指し、保険診療においてはCAD/CAM冠用材料との互換性が制限されない歯科用CAD/CAM装置を用いて、作業用模型で間接法により製作された歯冠補綴装置をいう。

2)CAD/CAM冠の施設基準
CAD/CAM冠の施設基準は次の通りであるが、歯科用CAD/CAM装置が保険医療機関内にある場合は、保険医療機関に歯科技工士が配置されている必要があるので、この点については留意が必要である。
【CAD/CAM冠に関する施設基準】
(1)歯科補綴治療に係る専門の知識および3年以上の経験を有する歯科医師が1名以上配置されていること。
(2)保険医療機関内に歯科技工士が配置されていること。なお、歯科技工士を配置していない場合は、歯科技工所との連携が図られていること。
(3)保険医療機関内に歯科用CAD/CAM装置が設置されていること。なお、保険医療機関内に設置されていない場合は、当該装置を設置している歯科技工所との連携が図られていること。

3)CAD/CAM冠用材料の定義
保険診療においては、CAD/CAM冠に使用できる材料は規定されており、次の定義を満たすものに限定されている。
【CAD/CAM冠用材料の定義】
次のいずれにも該当すること。
(1)薬事法承認又は認証上、類別が「歯科材料
(2)歯冠材料」であって、一般的名称が「歯科切削加工用レジン材料」であること。
(2)シリカ微粉末とそれを除いた無機質フィラーの2種類のフィラーの合計が60%以上であり、重合開始剤として過酸化物を用いた加熱重合により作製されたレジンブロックであること。
(3)1歯相当分の規格であり、複数歯分の製作ができないこと。
(4)CAD/CAM冠に用いられる材料であること。

4)CAD/CAM装置
CAD/CAM冠用材料との互換性が制限されない歯科用CAD/CAM装置を用いることとなっており、複数企業のCAD/CAM冠用材料に対応できる装置を指す。なお、CAD/CAM冠用材料装着部の変更又は加工プログラムの改修(追加、変更)により、複数企業のCAD/CAM冠用材料に対応できる装置も対応となる。

5)適応症
適応症は、全部被覆冠と同様であり、維持力に十分な歯冠高径があること、過度な咬合圧が加わらないこと等が求められる。適応可能な症例については、個別具体的に判断することとなるが、適応症、推奨できない症例、考慮すべき事項は以下の通りとなる。また、部分床義歯の支台歯、事実上の最後臼歯については、適応症とするためのエビデンスが得られていないため、当面は慎重に適用を検討すべきである。なお、後継永久歯がない乳臼歯に対して、必要があって製作する場合のCAD/CAM冠については、維持力に十分な歯冠高径があること、過度な咬合圧が加わらないこと等から歯科医学的に適切であると判断された場合には適用が可能であると考えられる。

(1)適応症・小臼歯の単冠症例
(2)推奨できない症例・咬合面クリアランスが確保できない症例・過小な支台歯高径症例・顕著な咬耗(ブラキシズム)症例
(3)考慮すべき事項・部分床義歯の支台歯・事実上の最後臼歯(後方歯の欠損)・高度な審美性の要望

3.CAD/CAM冠の製作

1)支台歯形成
適切なクリアランス、滑沢かつ単純な形態、丸みをもたせた凸隅角部、円滑で明確なマージン形態とフィニッシュラインが求められる。
(1)咬合面・約1mmのガイドグルーブを付与する。・頬側、舌側内斜面ともに、咬頭傾斜に沿ってガイドグルーブが平らになるように切削し、なめらかな逆屋根形状にする。
・クリアランスは、1.5~2.0mm以上にする。
(2)頬側面・舌側面
・頬側面は咬頭側と歯頸側それぞれに咬合面と同様1mm弱のガイドグルーブを付与し、2面形成する。
・軸面テーパーは片面6~10°の範囲におさめる。
・舌側も頬側と同様に形成する。
(3)隣接面
・隣接歯を傷つけないことが重要であり、隣接面に歯質が一層残るように軽くバーを通すイメージで形成する。
・両隣接面のテーパーも片面6~10°の範囲におさめる。
(4)軸面・マージン部
・概形成ができたら、続けて支台歯全周の辺縁形態をディープシャンファーに修正する。
・フィニッシュラインが鋸歯状とならないよう特に滑らかに仕上げることが大切である。
・舌側面も頬側面と同様に修正する。
・クリアランスは、軸面で1.5mm以上、マージン部で約1.0mmにする。
(5)隅角部
・咬合面―軸面部に鋭角な部分がないように丸みを帯びた形状にする
(6)削除量の確認
・あらかじめ作製したシリコーンインデックスなどで削除量を確認する。

2)印象・咬合採得
・歯肉圧排操作を確実に行い、フィニッシュラインを明示する。
・シリコーンゴム印象材と咬合採得用シリコーンゴムによる印象・咬合採得が望ましい。

3)調整・研磨
(1)隣接面のコンタクト強さは、コンタクトゲージを用いて確認し、コンタクトが強い場合は咬合紙でマーキングして調整する。
(2)CAD/CAM冠を試適し、マージン部の適合を確認(視診、探針)する。
(3)咬頭嵌合位および側方運動の咬合接触点を確認し、咬合調整を行う。
(4)研磨は、口腔外でセラミックス材料と同様のステップで行う。

4)装着歯質とCAD/CAM冠の一体化を図るため、接着性レジンセメントを使用することが必須である。

(1)口腔内試適後、CAD/CAM冠内面を弱圧下でアルミナサンドブラスト処理することが推奨される。
(2)超音波洗浄やリン酸エッチング処理などでCAD/CAM冠内面を清掃し、乾燥後にシランカップリング剤含有プライマーを塗布する(シラン処理)。
(3)乾燥後に接着性レジンセメントをCAD/CAM冠内面に塗布して装着する。
(4)余剰セメントに数秒間光照射(セメントの種類により異なる)を行い、接着性レジンセメントを半硬化させた後、除去する。なお、セメントの種類によっては、歯面処理が必要である。

4.その他
1)CAD/CAM冠の管理について
・物品(食品・工業製品など)の生産・流通履歴管理により、物品の流通経路を生産段階から消費段階まで追跡が可能な状態のことをトレーサビリティtraceability)といい、CAD/CAM冠を含む歯科技工全般について追跡・調査が可能な状態としておくことが望まれている。
・CAD/CAM冠の材料にLOT番号が記載されているシールが用意されている場合、これを保管することが望ましい。

即時 義歯 Immediate denture

部分床義歯 Partial denture

即時義歯とは(What's Immediate denture ?)

 抜歯前にあらかじめ義歯を作製しておき、抜歯後、直ちに装着される義歯のことをいう。抜歯後すぐに装着できるため、審美的不満や機能障害期間を少なくできることが利点である。抜歯後、りベースが必要である。

使用材料(Materials) 

 ワックス、人工歯、クラスプ、埋没用石膏、FRPフラスコ、即時重合レジンまたはマイクロウェーブ重合型レジン、真空練和機、油圧ポンプ、電子レンジ

製作方法(Method of fabrication) 

1.作業模型上で、抜歯予定の部分を削除する。
2.クラスプなど、維持装置を製作する。
3.人工歯配列、歯肉形成をする。
4.埋没、レジンキャストをする。
5.割り出し、研磨をして完成

考察(Discussion) 

1.即時義歯について

 抜歯後、すぐに義歯を装着できるため、患者は社会生活に支障をきたさないですむ。リベースに即時重合レジンを使用するため、吸水性と残留モノマー量が多い。リベースも熟練を要する。
 

2015年9月28日月曜日

コバルトクロム合金製 キャストクラスプ  Cast clasp made of cobalt-chromium alloy


コバルトクロム合金製キャストクラスプ  Cast clasp made of cobalt-chromium alloy

 コバルトクロム合金製キャストクラスプとは?(What's cast clasp made of cobalt-chromium alloy ?)

 歯科用コバルトクロム合金を鋳造して製作したクラスプである。クラスプとは、入れ歯を動かなくするための固定具である。キャストクラスプは、歯面に対する適合がワイヤーを屈曲して製作したクラスプより良いこと、クラスプ先端に行くに連れてクラスプアームの厚みを細く、薄くすることができることが利点である。
 歯科用コバルトクロム合金は、歯科用金合金と比べて、引張り強さ(強度)および硬さが大きく、伸びが小さいことが特徴である。 空気中の炭素が鋳造の際に混入すると、物性が著しく低下するため、繰り返し鋳造に使用することができないこと、偏析が生じることが注意点である。均一化焼きなましを行えば偏析を改善することができるが、鋳造体の適合性が悪化する恐れがある。コバルトとクロムのイオンは、金属アレルギーになりやすい元素であるが、コバルトクロム合金は不動態をが金属表面に形成されるため耐食性が高く、イオン溶出が少ないといわれている。ヨーロッパでは、陶材焼付用Ni-Cr合金の代替合金として、2000年代から陶材焼付用としてコバルトクロム合金が使用され始めた。この背景として、Ni-Cr合金は、この合金を加工する歯科技工士の健康に悪影響を及ぼすこと、世界的に金の価格が高騰して、金合金を使用することが困難になってきていることが挙げられる。
 近年、3Dプリンタ技術(付加製造技術)の発達が著しく、歯科業界でも歯科補綴修復物に応用する動きが見られている。コバルトクロム合金も、金属の3Dプリンタ(セレクティブレーザーメルティング法;SLM法、ダイレクトメタルレーザーシンタリング;DMLS法)で造形が可能となり、基礎研究および臨床研究で、陶材焼付用コバルトクロム合金製メタルコーピングの支台歯原型に対する適合性評価、3Dプリンタ用コバルトクロムモリブデン合金粉末の生体適合性評価(細胞系)が行われている。適合性は、ロストワックス鋳造法<CAD/CAMミリング法≦3Dプリンタ法(セレクティブレーザーメルティング法)といった結論が多く、適合性の改善が必要であると言及されている。

使用材料(Materials) 

 サベイヤー、ワックス、片顎用既製トレーまたは個人トレー、シリコーン印象材、耐火模型作製用埋没材、プラスチックリング、真空練和機、リン酸塩系埋没材、歯科用コバルトクロム合金、高周波鋳造機、研磨用具

製作方法 (Method of fabrication)

1.クラスプをかける歯の複印象をとり、耐火模型を製作する。
2. サベイングして得た情報をもとに、クラスプの設計をする。
3. 耐火模型上にワックスアップする。
4.スプルー植立、埋没まで行う。
5.800度に加熱して高周波鋳造機で鋳造する。
6.鋳造体を割り出し、アルミナサンドブラストで酸化膜を除去する。
7. 適合調整し、研磨を行う。


  

 

考察(Discussion) 

1.型ごと埋没法(耐火模型法)について

 コバルトクロム合金は融点が高いため、鋳造時の収縮が大きい。そのため、寸法を大きくした耐火模型上にワックスアップして鋳型を作製し、補正を行って作製する。作業模型上に直接ワックスアップすると、鋳型の膨張が不足して小さめの鋳造体ができる可能性がある。

2. 3Dプリンタ技術を利用したクラスプの製作について

 金属の3Dプリンタ(セレクティブレーザーメルティング法;SLM法、ダイレクトメタルレーザーシンタリング法;DMLS法)でCo-Cr合金やTi合金の粉末を焼結または融解して、クラスプが造形できるようになっている。現在、研究では、造形されたクラスプの疲労試験が行われている。適合精度の評価はされていない。
 樹脂の3Dプリンタ(液槽光重合方式、インクジェット方式)でクラスプパターンを造形し、型ごと埋没法およびロストワックス鋳造法と併用することで、適合精度の良い鋳造クラスプが製作できる可能性がある。しかしながら、製作精度や表面粗さなどの評価がなされていない。
 2015年に日本でもEOS社の「EOSINT M 270 dental」 が販売開始した。これは、専用のコバルトクロム合金粉末を利用して、金属床、クラスプ、クラウン、メタルコーピングなどが造形することが可能である。コバルトクロム合金製メタルコーピングの支台歯原型に対する適合性評価は、in vitro および in vivoで、既に多くの研究者達によってなされている。
 http://www.eos.info/dental

結論(Conclusion) 

 今回、型ごと埋没法を利用することで、適合精度の良いコバルトクロム合金製キャストクラスプが製作することができた。

関連リンク(Related links)

歯型彫刻と歯列模型製作
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/blog-post.html 
スタビライゼーションスプリント
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メタルコア
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フルキャストクラウン(上顎第一大臼歯)
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alloy.html 即時義歯
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CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針
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接着ブリッジと治療のガイドライン
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ナイトガード(ソフトタイプ)
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メタルアンレー
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テンポラリーブリッジ
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プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
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口腔顔面技工のまとめ
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フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
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フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
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歯科技工用CAD/CAMシステム
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MODメタルアンレー
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咬合床
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メタルボンドクラウン 
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2015年9月13日日曜日

フルキャスト クラウン(上顎第一大臼歯) Full cast crown/ Besetzung metall krone

全部鋳造冠 Full cast crown/ Besetzung metall krone

全部鋳造冠とは?(What''s full cast crown ?)

 全部鋳造冠は、歯質の一部または大部分がう蝕あるいはその他の原因によって欠損している場合に、処置する歯冠のすべての面を形成して、鋳造された金属で被覆し、形態および咀嚼その他の生理的機能を回復する歯冠補綴物をいう。
 歯冠のすべての形態を回復するため、自由に形態を付与することができる反面、さまざまな要件を満たさなくてはならない。全部鋳造冠の要件は以下のとおりである。
 1.形成された面は、必ず金属で被覆されること。(歯周病やう蝕の予防)
 2. 咬合面の形態は、下顎の運動に調和させること。
 3.適正なカントゥアをもっていること。 
 4.解剖学的な歯冠形態を逸脱しないこと。
 5.十分な強度をもっていること。
 6.保持力が十分であること。 
 7.口腔内の清掃を阻害しないこと。
 8.生体に為害作用を及ぼさない材料を用いていること。
 9.化学的に長期間安定した材料を用いていること。
 10.適度な硬さをもった材料であること。
 保険適用のクラウンは、金銀パラジウム合金が主に使用されている。

使用材料(Materials) 

 簡易式咬合器(ユニティー)または南加大式咬合器、超硬質石膏、硬質石膏、ダウエルピン、瞬間接着剤、石膏分割のこぎり、石膏分離材、技工用バー、ワックス分離材、インレーワックスソフト、スプルーワックス、リング、ライナー、石膏系埋没材、真空練和機、ファーネス、鋳造機(遠心または真空加圧式)、水、カッティングディスク、金銀パラジウム合金。

製作方法(Method of fabrication) 

 1.分割復位式模型を製作し、咬合器装着する。
 2.支台歯、隣在歯、対合歯にワックス分離材を塗布する。
 3.インレーワックスで形態回復する。
 4.スプルーを植立し、円錐台にワックス原型を植立する。
 5.石膏系埋没材でワックス原型を埋没する。
 6.ファーネスで加熱して鋳型を製作する。
 7.金銀パラジウム合金を鋳造する。 
 8.鋳造体を割り出し、スプルーカット、クラウン内面の調整(突起の除去)、隣接面の寸法調整、咬合面の寸法調整 をする。
 9.鏡面研磨して、超音波洗浄をして完成。

上顎左側第一大臼歯の全部鋳造冠

 

下顎右側第一小臼歯の全部鋳造冠


考察(Discussion) 

 1.ワックスアップ法について

 ワックスアップ法には、ワックス圧接法、盛り上げ法、骨格技法、パターンレジンサンドイッチ法、ディッピング法など様々な方法がある。臨床では、1歯あたりのワックスアップの時間は10~30分で完了しなくてはならない。そのため、一般の歯科技工所では、スピード重視のディッピング法と盛り上げ法を併用する方法が主流である。ディッピング法 と盛り上げ法は、ワックスの熱収縮によるワックス原型の変形が大きいことが欠点であったが、近年、電気式のワックス形成器が開発され、ワックス形成器の温度コントロールが可能となり、熱収縮による変形も最小限にすることが可能となった。
 私は、ワックス圧接法と盛り上げ法を併用した方法で歯冠形態をワックスアップしている。この併用法の利点は、圧接法の熱収縮が少ない点、支台歯にワックスが焼き付きにくく、石膏とワックスの分離性が高い点、ワックスを圧接した時点でワックスの一塊ができているため、盛り上げるワックス量が最小限ですむ点、歯型彫刻の技術がそのまま応用できる点などが挙げられる。また、訓練することで1歯あたりのワックスアップの時間が10分から30分で完了することができる。ただし、軟化圧接法は内面にシワやなめられができやすい点が欠点であり、熟練するまでに一定期間の訓練が必要であるため、現在の主流から外れているおり、ほとんど臨床で用いられていない。

 2.3Dプリンタ技術(付加製造技術)を利用したクラウンの製作について

  液槽光重合方式またはインクジェット方式の3Dプリンタ技術(付加製造技術)を使用することで、ロストワックス法用のレジンパターンを造形することが可能である。現在、学術的に3Dプリンタ用樹脂と歯科鋳型用埋没材の組み合わせの検証がなされていない。今後、加熱時における鋳型の破壊が起こらない埋没材を、市販されているものから見つけることと、鋳型の破壊が起こらず、消失残渣が起こらない加熱条件を見つけ出すことが課題である。

 参考文献(Reference) 

末瀬一彦,松村英雄,丸茂善二,雲野泰史,下江宰司. 歯冠修復技工学 2008,1.71~77, 123. 

関連リンク(Related links)

歯型彫刻と歯列模型製作
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スタビライゼーションスプリント
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プロビジョナルレストレーション/テンポラリークラウン
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レジン前装鋳造冠
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歯科インプラント治療のためのX線診断用ステント
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フルキャストクラウン(上顎第一大臼歯)
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コバルトクロム合金製キャストクラスプ
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即時義歯
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CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針
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接着ブリッジと治療のガイドライン
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ナイトガード(ソフトタイプ)
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メタルアンレー
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テンポラリーブリッジ
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プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
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口腔顔面技工のまとめ
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フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
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フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
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歯科技工用CAD/CAMシステム
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MODメタルアンレー
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咬合床
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メタルボンドクラウン 
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歯科インプラント 治療術前検査のための X線診断用 ステント X-ray diagnostic stent for inspection before dental implant treatment

歯科インプラント治療術前検査のためのX線診断用ステント

X線診断用ステントとは?(What's X-ray diagnostic stent ?)

インプラント治療の際、エックス線写真やCTを用いたインプラント埋入位置の診断に使用するステント。外科処置時にインプラントを正確に埋入するガイドと して用いられるサージカルステントは、この診断用ステントを基に製作されることになる。また、補綴物の最終的な歯冠外形の希望を診断用ワックスアップにて 製作し、これを診断用ステントに反映させることで、トップダウントリートメント(補綴主導型)のインプラント治療が行われる。ステントには、インプラント埋入計画(埋入位置と方向)を示すマーカが取り付けられる。マーカにはアルミニウム管、ガッタパーチャ、 ストッピング仮封材などのX線不透過物質を使用する。上図は、ガッタパーチャをマーカとして使用している。
(公益社団法人日本口腔インプラント学会HPとQDT Art & Practice 2010 11月 97Pを参考)

 ステントとは、止血、患部の保護、固定などの目的で使われる装置の総称。もしくはインプラント(人工歯根)の手術の際、インプラントを埋め込む位置を確認するために使われる、透明樹脂のマウスピースのような型のことをいう。(webrio 辞書を参考)

 使用材料(Materials)

  ユニティー咬合器、普通石膏、サベイヤー、パラフィンワックス、(人工歯)、石膏分離材、レジン分離材、埋没用石膏、FRPフラスコ、油圧プレス、MMA(メチルメタクリレート)(液)、PMMA(ポリメチルメタクリレート)(粉)、ポリエチレンフィルム、給湯器、鉗子、咬合紙、クリア色即時重合レジン、ガッタパーチャ、技工用バー、技工用研磨器具一式、レーズ研磨用具一式。

 製作方法(Method of fabrication)

 1. 作業模型を、スプリットキャスト法で咬合器装着する。
 2. 作業模型をサベイングする。着脱方向は仮想咬合平面に対し垂直とする。
 3. 普通石膏かシリコンを使用して、模型のアンダーカット部をブロックアウトをする。
 4. 下図の様にワックスアップする。インプラント埋入予定の部位は、理想的な歯冠形態とする。
 5. レジンキャスト法で、ワックス部を透明色義歯床用レジンに置換する。
 6. 上図の様に、仮想インプラント埋入方向にラウンドバーで穴を掘り、ガッタパーチャをいれて、透明の即時重合レジンで蓋をする。
 8.咬合調整する。
 9.鏡面研磨、超音波洗浄をして完成。変形防止のため、作業模型にはめたまま、水中保管する。 

ブロックアウトした状態

 

ワックスアップの様子


レジンキャスト法でワックスをレジンに置換した状態

 

X線診断用ステントの完成


下顎の診断用ステント製作の様子

下顎の診断用ステントのワックスアップが完了した状態

考察(Discussion) 

 1.ステントの製作法について

  ステントは、トレーレジンとアルミ製クラウンで製作する方法もあるが、本製作法の方が、審美的に優れていると考えられる。ただし、トレーレジンを利用した製作法より、作業時間がかかることが欠点である。

 2.3Dプリンタを利用したステントの製作について

 寸法精度、寸法安定性の優れた生体用3Dプリンタ用樹脂と液槽光重合方式またはインクジェット方式の3Dプリンタ技術(付加製造技術 Additive manufacturing technology)を利用することで、ステントを造形することが可能となる。
 センサブル社(現3Dシステムズ社)の技工物設計ソフトウェア上での製作フローは、模型のスキャン、デジタルサベイング、デジタルブロックアウト、デジタルワックスアップという流れである。従って、サベイング、石膏でブロックアウト、ワックスアップする作業がパソコン上で行われる。さらに、デジタルワックスアップ後の工程は、ワックスアップしたデータに半自動サポート植立ソフトウェアでサポートを立てたあと、3Dプリンタで造形するという製作フローであることから、レジンキャストの鋳型を製作する必要もなくなる。
 以上のことから、3Dプリンタ技術を利用することで、作業工程が単純化されるだけでなく、石膏やレジンなど、作業中に出る廃棄物を減らすことが可能になり、作業環境の改善が図られることが期待される。

結語(Conclusion) 

 レジンキャスト法を利用することで、製作時間がかかるものの、審美性の良いX線診断用ステントを製作することができた。

参考文献 (Reference)

QDT Art & Practice 2010 11月 97P
公益社団法人日本口腔インプラント学会HP  http://www.shika-implant.org/contents/old_0608.html

関連リンク(Related links)

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2015年9月12日土曜日

レジン前装鋳造冠 Metal crown with acrylic facing

アクリルレジン前装鋳造冠 Metal crown with acrylic facing

レジン前装鋳造冠とは?(What's metal crown with acrylic facing ?)

レジン前装鋳造冠は、歯冠色材料の審美性および鋳造冠の強度を併せ持つ補綴装置である。歯冠色材料としてレジンもしくはコンポジットレジンを使用することにより、天然歯に近い色調を再現することが可能である。また、外観に触れないところを金属にすることにより、咬合力にも耐えうる強度を確保することが可能である。
 前歯(中切歯、側切歯および犬歯)のレジン前装鋳造冠は、日本で保険が適用される。犬歯から奥のレジン前装鋳造冠は保険が適用されない。
 レジン(樹脂)は吸水性があるので、ポーセレン(陶材)と比べると変色しやすく、細菌が付着しやすい。
 金銀パラジウム合金が日本では金属部分に用いられている。

使用材料(Materials) 

 ワックス分離材、インレーワックス、シリコーンコア、ワックス形成器、リテンションビーズ、接着剤、スプルーワックス、石膏系埋没材、リング、ライナー、真空練和機、ファーネス、鋳造機(遠心鋳造機か真空加圧鋳造機)、金銀パラジウム合金(1フレームあたり3~4g程度)、ペーパーコーン、シリコンポイント、バフ、カッティングディスク、 金属プライマー(金属とレジンを接着する材料)、アルミナサンドブラスト、、ピンセット、前装冠用歯冠色レジン(オペーク、インサイザルオペーク、サービカルオペーク、ボディ(デンティン)、インサイザル(エナメル))、光重合機(UVまたはLED)、レーズ、硬毛ブラシ、軟毛ブラシ、バフ、テルキジン。

 製作方法(Method of fabrication)

 1.作業模型を製作する。
 2.咬合器装着する。
 3. 支台歯に分離材を塗布し、歯冠形態を回復する。
 4.シリコンパテで歯冠外形のコアを作製する。
 5.フィニッシュライン(金属部とレジン部の境目)を設定する。歯科医師と相談して、隣接面と切縁部を、メタルにするか樹脂にするかを決定する。唇側マージン部も、高さ方向に、幅0.3mm程メタルにすることが望ましい。(歯肉縁下マージンでは、歯肉とレジンを接触させない方がよい)
 6.フィニッシュライン内側に、接着剤を塗布する。
 7.リテンションビーズをふりかける。(接着剤に埋もれないように注意する。)
 8 .接着剤が乾いたら、スプルーワックスを焼つける。
 9.石膏系埋没材で埋没する。
 10.リングを加熱して、金銀パラジウム合金を鋳造する。
 11.割り出して、スプルーカットを行い、 フレームを茶色のシリコンポイントの粗さまで研磨する。フレームのレジンとの接触面は、アルミナサンドブラストで表面を荒らす。(機械的接合の向上を目的とする)
 12. フレームを超音波洗浄する。(切削くずと油分を取り除く)
 13.フレームの、レジンとの接触面に金属プライマーを塗布する。
 14.ペースト状のオペークレジンを、アンダーカット部までしっかり満たし、金属色が隠れるようにに盛ったあと、光重合機で重合する。(重合時間はメーカー指定)
 15.必要に応じて、サービカルオペーク、インサイザルオペークを使用して、色調に変化をもたせる。
 16.ボディレジンを築盛する。(シリコンコアで形態を確認しながら作業する。また、エナメル部のレジンを盛る間隙を確認する)
 17.エナメルレジンを築盛する。
 18.最終重合を行い、バーで形態修正を行う。
 19.鏡面研磨を行い、完成。



考察(Discussion) 

 1.作業模型について

 今回は、副歯型法で作業した。印象のマージンが鮮明であり、シリコン印象採得を行った場合は、この副歯型法が適用できる。副歯型法は、分割歯列模型と比較して、マージンフィットと各歯の位置関係が正確であることが 知られているものの、現在、ほとんど使用されていないのが現状である。

 2.擬似歯肉について

 今回、擬似歯肉を製作して、歯肉の情報を技工物製作に利用した。擬似歯肉があることで、技工物のエマージェンスプロファイルを(マージン部の立ち上がり)を理想的なカントゥア(オーバーカントゥアになることを防止する)で製作することが可能となる。
 擬似歯肉の製作方法は下記の手順である。
 1.支台歯の歯肉部に分離材(ワセリンかシリコンオイル)を塗布する。
 2.シリンジ(注射器のようなもの)にレギュラータイプのシリコンをいれて、歯肉部にシリコンペーストを注入する。
 3.超硬質石膏を印象に注入して完成。

 3.フィニッシュラインの設定について

 本症例は、審美性を重視して、隣接面と切縁部はレジンタッチになるように、マージン部は0.3mm程カラーを設定した。教科書的には、交合する部位と隣接面はメタルタッチにすることが原則とされているが、近年、各企業で硬質レジンの改良がなされており、レジンの機械的性質が向上しているといわれているため、メタルタッチにはしなかった。メタルタッチにすると、隣接面部と切縁部のレジンの盛る量が必ず少なくなるので、オペークが浮き出たような、単色で深みのない前装冠ができる(インサイザルオペークなどでキャラクラライズすれば多少は審美性が良くなるが)。レジンタッチにすることで、天然歯に近い色調にすることが可能となる反面、隣接面がメタルと比べて摩耗しやすくなること、咬合するところはチッピングが生じやすくなるといった欠点もあることも理解しておく必要がある。

 4.レジン築盛について 

  オペーク、ボディ、エナメルの3種のレジンを盛って、重合するのが製作の基本であるが、色調を天然歯に近づけるために、それぞれ適切な厚みで盛ることができるようになるためには長い年月を要する。経験の浅い歯科技工士でも、天然歯に近い前装冠を作れるようにするためには、ワックスアップ時にシリコンコアを製作して、このコアを参考にレジンの盛る量を可視化することで、熟練を要せずにレジンを築盛できるようになると考えられる。

 5.3Dプリンタ技術(付加製造技術)を利用した、メタルフレームの製作について

  液槽光重合方式あるいはインクジェット方式の3Dプリンタでフレームのレジンパターンを造形して、ロストワックス法で金銀パラジウム製のフレームを作ることが可能である。
 センサブル社(現3Dシステムズ社)の3Dデザインソフトで、歯冠形態の回復、フィニッシュラインの 設計、カットバック(窓開け)、リテンションビーズ(維持部)の設計が、画面上で行えるようになった。現時点では、製作制度の検証がなされていない。

結語(Conclusion)

 今回、副歯型法、擬似歯肉製作、シリコンコア法を併用することで、口腔内でほぼ無調整で技工物がセットされただけでなく、審美性もよい前装鋳造冠を制作することができた。

参考文献(Reference)   

石橋寛二,伊藤裕,川和忠治,寺田義博,福島俊二,三浦宏之.クラウンブリッジテクニック.医歯薬出版 2008;1:123~130.

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2015年9月11日金曜日

プロビジョナルレストレーション/ テンポラリークラウン Provisional restoration/ Temporary crown/ Provisorium/ Restauro provvisorio

 プロビジョナルレストレーション/ テンポラリークラウン 

Provisional restoration/ Temporary crown

プロビジョナルレストレーション/テンポラリークラウンとは? (What's Provisional restoration/ temporary crown ?)

  
 クラウンブリッジが完成するまでの間、顎口腔系の形態と機能を維持ならびに回復するとともに、診断や治療の補助的手段としても利用する。比較的短時間の使用を前提とした補綴装置である。
臨床ではテンポラリークラウンブリッジと表現されることが多いが、どちらとも「仮の」「暫間的な」という意味を持っている。
テンポラリークラウンブリッジは暫間的な意味合いが強いのに対して、プロビジョナルレストレーションはその形態や機能を補綴装置へ反映させる設計図としての役割が大きく、最終補綴装置をより意識したものと理解されている。
(Oral studioより引用した。http://www.oralstudio.net/stepup/hotetsu/hote012_001.php)
 
  プロビジョナルレストレーションの製作方法は、口腔内で製作を行う直接法と、模型上で製作する間接法がある。ここでは、間接法の製作方法を紹介する。

 使用材料(Materials)

 インレーワックス、パラフィンワックス、レジン分離材(アルギン酸系)、シリコーンパテ、歯冠色即時重合レジン、フィッシャーバー、レジン研磨用シリコンポイント、レーズ、硬毛ブラシ、軟毛ブラシ、バフ、テルキジン、超音波洗浄機。

製作方法 (Method of fabrication)

 1.歯列に調和した、理想的な形態をワックスで形成する。
 2.歯冠形態にシリコーンパテを圧接して、コアを作製する。
 3.バーを使用して、コアにレジンの逃げ道(溝または孔)を形成する。 
 4.支台歯形成された模型ならば、ワックスクラウンを取り除き、支台歯に分離材を塗布する。
 5.コアに、適正混液比で練和した即時重合レジンを満たし、支台歯模型に素早く圧接する。
 6.レジンが完全に効果する前に、何回か支台歯模型から着脱を繰り返す。
 7.マージン部、隣接面部の形態をバーで修正する。
 8.鏡面研磨、隣の歯とコンタクトしているかを確認、内面に油分が付着していないか確認して完成。


プロビジョナルレストレーションが完成

考察(Discussion)

1.プロビジョナルレストレーション製作について

  今回、メタルコア上にプロビジョナルレストレーションを製作した。模型上でマージンと隣接面コンタクトをあわせることにより、口腔内での調整を最小限に抑えることが可能である。
 プロビジョナルレストレーションの審美性向上のため、製作したシリコンコア表面に薄くエナメル色のレジン(インサイザル色)を盛ったあとに、ボディ(デンティン色)色のレジンを満たして支台歯模型に圧接すると、2色のプロビジョナルレストレーションを製作することができる。

2.3Dプリンタを利用したプロビジョナルレストレーション製作ついて

 現在(2015年)、イタリアのヴィチェンツァで、液槽光重合方式の3Dプリンタ用、プロビジョナルレストレーション用の光硬化性樹脂が開発されている。この3Dプリンタと樹脂を利用することで、パソコン上でデジタルワックスアップしたあとに、3Dプリンタで造形することで、プロビジョナルレストレーションの製作ができる。

結語(Conclusion)

 間接法と、シリコンコア法を併用することで、口腔内で調整の少ないプロビジョナルレストレーションを制作することができた。

参考文献(Reference)

1.Oral studio. http://www.oralstudio.net/stepup/hotetsu/hote012_001.php
2. 石橋寛二,伊藤裕,川和忠治,寺田義博,福島俊二,三浦宏之.クラウンブリッジテクニック.医歯薬出版 2008;1:61~75.

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歯型彫刻と歯列模型製作
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即時義歯
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/immediate-denture.html 
CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cadcamresin-crown-by-cadcam-milling.html 
接着ブリッジと治療のガイドライン
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_10_01_archive.html 
ナイトガード(ソフトタイプ)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/nigut-guard-soft-type.html 
メタルアンレー
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/metal-onlay.html 
テンポラリーブリッジ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/temporary-bridge.html 
プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_11_01_archive.html 
口腔顔面技工のまとめ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/summary-of-oral-and-maxillofacial.html 
フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/surveyed-crown-mandibular-second-molar.html 
フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/full-cast-crown-of-distal-root-abutment.html 
歯科技工用CAD/CAMシステム
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/cadcamcadcam-system-for-dental-technique.html 
MODメタルアンレー
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/mod-mod-metal-inlay.html 
咬合床
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_12_01_archive.html 
メタルボンドクラウン 
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/12/1-porcelain-fused-to-metal.html