2015年11月18日水曜日

遠心根支台の フルキャスト クラウン(下顎第一大臼歯) Full cast crown of distal root abutment (Mandiblar first molar) 


遠心根支台の全部鋳造冠(下顎第一大臼歯)

 Full cast crown of distal root abutment (Mandiblar first molar)  

使用材料(Materials)

  ワックス分離材、インレーワックス、石膏系埋没材、スプルーワックス、キャスティングライナー、リング、真空練和機、ファーネス、鋳造機、金銀パラジウム合金、研磨器具

製作方法(Method of fabrication)

1. 作業模型を製作する
2.支台歯、粘膜面、隣在歯、対合歯にワックス分離材を塗布する
3.ワックスアップする
4.埋没、鋳造する
5.鋳造体を割り出し、洗浄する
6.内面の突起の除去を行う
7.マージンの研磨、コンタクト調整、咬合調整を行う
8.鏡面研磨をして完成

 考察(Discussion)

 1.クラウンの形態について

  今回、クラウン近心部の厚みは、1.5mmとした。鋳造物の厚みは、1.5mmより大きいと巣が発生するといわれている。そのため、上限の1.5mmとして、鋳造欠陥の発生を防ぎ、強度を得ることとした。
 クラウン近心部の粘膜側は、上図のように、離底型とした。また、汚れがたまりにくいように凸形態とした。

関連リンク (Related Links)

全部鋳造冠
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/full-cast-crown-besetzung-metall-krone.html  






2015年11月10日火曜日

歯科技工用CAD/CAMシステム CAD/CAM system for dental technique

歯科技工用 CAD/CAMシステム

はじめに 

近年、ジルコニア、セラミック、硬質レジン、チタン、チタン合金、コバルトクロム合金、PMMAおよびワックスを加工するための歯科技工用CAD/CAMシステムが開発され、日本でも普及が進んでいる。2014年の時点で、約20種類のCAD/CAMシステムが各メーカーより販売されている。ここでは、各CAD/CAMシステムについて紹介する。

歯科技工用CAD/CAMシステム選択のための予備知識 

 オープンシステム

  オープンシステムとは、歯科用CAD/CAM装置を構成する要素、すなわち(a)口腔内情報を取得するための計測装置(三次元スキャナ)、(b)技工物を デザインするためのCADソフトウェア、(c)造形装置を制御するためのCAMソフトウェア、 (d)技工物を造形する加工機、および(e)加工用材料、の5つの要素をそれぞれユーザーが任意に選択し、組み合わせて用いるシステムのことをいう。

 クローズドシステム

上記の(a)~ (e)のすべてが一つのメーカーによって供給されるものを、クローズドシステムという。

 歯科技工用CAD/CAMシステムとしての価格について(2014年の時点)

歯科技工用CAD/CAMシステムの平均価格は、1,000万円前後である。最安値は850万円 で、システム名は、KaVo Arctica System (カボデンタルシステムズジャパン)である。最高価格は1,828万円で、システム名は AG Ceramill(朝日レントゲン工業)である。

 設置形態について

 センター方式

歯科技工所が歯科医院から発注を受け、間接作業模型を企業等が所有するCAD/CAMシステム(センター)に送付され、修復物が製作されるシステム。

 インハウス方式

スキャナー、ミリングマシン、焼却炉を一体化させた装置を、大規模歯科技工所が保有し、歯科医院や小規模歯科技工所から発注された修復物を製作する方式。

 チェアサイド方式

スキャナー、ミリングマシン、焼却炉すべて歯科医院内に設置する方式。

 スキャナーについて

ほとんどの機種は、3 Shape から OEM供給 (他社ブランドの製品を製造すること)を受けているが、3 Shape 自らも TRIOS Solutionに基づき販売を始めている。http://densignlab.co.uk/category/3shape-trios-solution/

 スキャナーの精度は、メーカーの公表している値は、±7~30μmの範囲である。

 スキャナーの価格は、180~630万円である。

 CADソフトの単体価格は、100~260万円である。また、年間ライセンス料は24~60万円である。

 CAM(切削加工機)について

加工方式は、湿式と乾式の両方を備えているものが多い。

 軸数は、3軸から6軸である。

 切削可能な材料は、チタン、チタン合金、Co-Cr合金、セラミックス、ジルコニア、ハイブリッド型コンポジットレジン、PMMAレジン、ワックスである。

 切削時間は、コーピングまたはクラウン1歯あたり15~30分を要する。 CEREC in Lab では最短8分、Aadva Mill LW-1 でGN-セラムブロックを1歯削合するのに60分要する。

 切削ミリングバーのサイズは直径0.6~3.6mmで、材料によって異なるミリングバーのサイズを使用する。

 CAM(切削加工機)の重量の多くは10kg以下である。

 CAM(切削加工機)の価格は298~950万円である。

 専用焼結用のファーネスの価格は、165~220万円である。

歯科技工用CAD/CAMシステム一覧(2014年版)

BELEZZA CAD/CAM System. アイキャスト

アイキャストHPより

 

http://www.i-cast.jp/BELLEZZA/index.html 

AG セラミルシリーズ. Amann Girrbach, 朝日レントゲン工業

朝日レントゲン工業HPより

http://www.asahi-xray.co.jp/products/cad-cam 

Tizian CAD/CAM システム. エーティーディー・ジャパン

 ※オートデザイン機能付きの3DCADがあり、厚さ0.4ミリのジルコニアクラウンをCAMで製作できる。

 http://www.atdjapan.co.jp/cadcam/

KaVo ARCTICA System. KaVo Dental Systems, カボデンタルシステムズジャパン

カボHPより

http://www.kavo.co.jp/product/high_tech/cad_cam/arctica

Aadva CAD/CAM システム. ジーシー

ブロックまたはディスク形状の歯科材料を切削加工する4軸、湿式切削加工機、3Shape社製のデスクトップスキャナー及びデンタルデザインソフト、CAMソフトウェアで構成される。

GC 社HPより

http://www.gcdental.co.jp/aadva/ 

松風 S-WAVE CAD/CAM システム. 松風 

デンタルスキャナーは、D2000(3Shape 社製,デンマーク)、E1(3Shape社製)、E3(3Shape社製)がある。デザインソフトウェアは、DentalSystems (3Shape社製)である。 デンタルCAMソフトウェアはGO2デンタル松風仕様(Go2cam社製)である。デンタル用切削加工機はDWXシリーズ(DGShape社製)である。

松風社HPより

 http://www.shofu.co.jp/pickup/cadcam/

CEREC in Lab MC XL/ CEREC AC Bluecam/ CEREC AC Omnicam. Sirona Dental Systems GmbH, シロナデンタルシステムズ 

シロナHPより

 http://www.sirona.co.jp/jp/products/digital-dentistry/

Straumann CARES CADCAM. Straumann, ストローマンジャパン

ストローマン社HPより

 http://www.straumann.jp/ja/professionals/products-and-solutions/digital-solutions/cadcam.html

True Definition Scanner. 3M ESPE

 
3M社 HPより

http://www.3m.com/3M/en_US/Dental/Products/True-Definition-Scanner/?WT.mc_id=www.3m.com/TrueDef/ 

Zeno Tec System. Wieland, 大信貿易

 

 http://www.daishintrading.co.jp/cad_cam/zeno_system_tokutyo.html

DORA/ WAXY/ OCS-11 hana. デジタルプロセス

 

 http://www.dipro.co.jp/products/dental/dora/index.html

http://www.dipro.co.jp/products/dental/waxy/index.html 

http://www.dipro.co.jp/products/dental/hana/index.html 

CERCON システム. Dentsply DeguDent, デンツプライ三金

 

 http://dentsply.jp/cercon/

Nobel Procera. Nobel Biocare, ノーベル・バイオケア・ジャパン(株)

 

https://www.nobelbiocare.com/fi/en/home/products-and-solutions/prosthetics/cad-cam-with-nobelprocera.html 

C-Pro System. パナソニックデンタル

 

 http://www.panasonic-healthcare.com/jp/dental/cpro

OPEN CAD/CAM System. 名南歯科貿易

 

http://meinandental.com/cadcam_3D/digistell.html 

CEREC in Lab System/ CEREC System Bluecam(MCX ミリング)/ CEREC System Omnicam(MCX ミリング). Sirona Dental Systems GmbH, モリタ

 

http://www.dental-plaza.com/article/CEREC_OMNICAM/ 

ノリタケ カタナ システム. クラレノリタケデンタル, モリタ

 

http://www.dental-plaza.com/article/katana/ 

TRIOS. 3Shape A/S, モリタ/ 朝日レントゲン工業

 

 http://www.asahi-xray.co.jp/products/trios

Trophy Solutions. ヨシダ

 

 https://www.yoshida-dental.co.jp/product-cat/cad/

参考文献

末瀬一彦.QDT Art & Practice 後悔しないCAD/CAM システム選びのために。 今選びたいCAD/CAM システム20種.クインテッセンス出版 2014;第1版:1-24 

関連リンク(Related links)

歯型彫刻と歯列模型製作
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/blog-post.html 
スタビライゼーションスプリント
tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/stabilization-splint.html 
メタルコア
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/metal-core.html 
プロビジョナルレストレーション/テンポラリークラウン
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/provisional-restoration-temporary-crown.html 
レジン前装鋳造冠
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/metal-crown-with-acrylic-facing.html 
歯科インプラント治療のためのX線診断用ステント
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フルキャストクラウン(上顎第一大臼歯)
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コバルトクロム合金製キャストクラスプ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cast-clasp-made-of-cobalt-chromium-alloy.html 
即時義歯
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CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針
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接着ブリッジと治療のガイドライン
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ナイトガード(ソフトタイプ)
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メタルアンレー
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テンポラリーブリッジ
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プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
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口腔顔面技工のまとめ
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フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
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フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
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MODメタルアンレー
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咬合床
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メタルボンドクラウン 
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2015年11月5日木曜日

MOD メタルインレー(下顎第二小臼歯) MOD metal inlay (Mandibular second premolar)

MODメタルインレー MOD metal inlay

MODメタルインレーとは?(What's a MOD metal inlay ?)

 メタルインレーは、虫歯を削ったあとに詰める金属製のものである。MODとは、近心面、咬合面、遠心面のことをいう。保険では金銀パラジウム合金、保険適用外では18K金合金等を用いる。

使用材料(Materials)

インレーワックス、ワックス分離材、ワックス形成器、スプルーワックス、石膏系埋没材、リング、キャスティングライナー、真空練和機、水、ファーネス、鋳造機、金銀パラジウム合金、研磨器具

製作方法(Method of fabrication)

1.作業模型を製作する(分割タイプ)
2.マージントリミングをする(拡大鏡使用)
3.ワックス分離材を塗布する(隣在歯、支台歯および対合歯)
4.ワックスアップする(歯列に調和させる)
5. マージン調整を行う(拡大鏡使用)
6.スプルー植立、埋没、鋳造を行う(ロストワックス鋳造法)
7.鋳造体割り出し、洗浄を行う
8.鋳造体内面の突起の除去を行う
9.コンタクト調整、鏡面研磨を行う

考察(Discussion)

1.支台歯模型の調整について

10~20倍の拡大鏡で支台歯を観察すると、インレーの支台歯には、アンダーカットが存在する場合がある。このアンダーカットは、モデルリペアーあるいはブロックアウト用ワックスを使用して埋める必要がある。仮に、アンダーカットを埋めないでワックスアップを行うと、ワックス原型がアンダーカットに引っかかり、着脱ができなくなる。着脱できたとしても、原型の外力による変形が起こる可能性が高くなる。
 アンダーカットをモデルリペアーで埋める方法は下記のとおりである。
1.拡大鏡を使用しながら、リーマーにモデルリペアーをつけながらアンダーカット部にモデルリペアーをつけていく(モデルリペアーの量は最小限にとどめる)。
2.モデルリペアー用硬化スプレーで、モデルリペアーを硬化させる。

2.ワックスアップ法について

一般的には、盛り上げ法でワックスアップされているが、個人的には、支台歯マージンラインを青色で明確に記入し、半透明のソフトタイプインレーワックス(松楓のレッドインレーワックス)を使用して、軟化圧接法でワックスアップを行ったほうが、加熱を最小限にすることができ、適合の良いインレーが製作できると考えている。加えて、半透明のワックスを使用することで、マージン部が過不足になることを防ぐことができる。仮に、マージン部に過不足が生じると、形態回復時に、歯列及び歯冠に調和した形態が作れなくなる。

関連リンク(Related links)

歯型彫刻と歯列模型製作
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即時義歯
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接着ブリッジと治療のガイドライン
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ナイトガード(ソフトタイプ)
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メタルアンレー
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テンポラリーブリッジ
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プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
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口腔顔面技工のまとめ
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フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
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フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
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歯科技工用CAD/CAMシステム
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MODメタルアンレー
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咬合床
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メタルボンドクラウン 
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2015年10月22日木曜日

接着 ブリッジ Resin-bonded fixed partial denture

接着ブリッジ Resin-bonded fixed partial denture

接着ブリッジとは?(What's a resin-bonded fixed partial denture ?)

 金属のフレームワークを、接着性材料によって装着するブリッジのことをいう。支台歯の歯質削除を最小限にとどめられることが利点である。
http://www.oralstudio.net/stepup/jisho/sakuin/E382BB/03618_09.php

使用材料(Materials) 

作業模型、ワックス分離材、インレーワックス、パターンレジン、シリコーンパテ、ワセリン、リテンションビーズ、スプルーワックス、リング、ライナー、真空練和機、石膏系埋没材、ファーネス、金銀パラジウム合金、アルミナサンドブラスト、メタルプライマー、硬質レジン(オペーク、デンティン、インサイザル)、研磨用器具、技工用バー。

製作方法(Method of fabrication) 

1.作業模型を製作する
2.模型にワックス分離材を塗布する
3. 支台歯に一層パラフィンワックスまたはインレーワックスを塗布する
4.パターンレジンを、塗布したワックスの上に一層盛り上げる(原型の骨格をつくる)
5.インレーワックスで理想的な歯冠形態を形成する
6. シリコンパテで歯冠形態のシリコンインデックスを作製する
7.カットバックをする
8.リテンションビーズを付与する
9.スプルー植立、埋没、加熱、鋳造をする(ロストワックス鋳造法)
10.割り出し、スプルーカット、茶シリまでフレームを研磨する
11. レジンとの接触面に、アルミナサンドブラスト処理をする
12. フレームを洗浄し、メタルプライマーをレジンとの接触面に塗布する
13.オペークレジンを、金属色が見えなくなるまで塗布する
14.シリコンインデックスでエナメル色レジンを盛る量を確認しながら、ボディ色レジンを盛り上げる
15.エナメル色レジンを盛り上げる
16.機械研磨後、外部ステインテクニックで白帯などを表現する

結果(Result)

 今回、外部ステインテクニックを用いたことで、口腔内に調和した色調が再現できた。

考察(Discussion)

1. 外部ステインテクニックについて

 隣在歯に、白帯や着色が観察されるとき、歯列の色調に調和するように、レジン表面にステインを塗り、光で硬化させることがある。ステイン後、ナノコートでコーティングして完成させる。


2.接着ブリッジのガイドライン(日本歯科補綴学会のガイドラインを引用した)

 接着ブリッジとは,従来型ブリッジと同様に支台装置(以下リテーナー*),ポンティック,連結部より構成されるが,支台歯のうち少なくとも歯の切削を原則的にエナメル質にとどめ,接着性レジンを用いて支台歯に支台装置を接着するブリッジのことをいう.1歯または2歯程度の少数歯欠損に対して用いられる.
*:保険用語ではリテーナーは暫間補綴装置をさすが,本ガイドラインにおいては本来の支台装置の意味として使用する。

 接着ブリッジの支台歯は生活歯であることが望ましく,失活歯の場合には従来型ブリッジの選択を考慮する.また,前歯部と臼歯部では接着ブリッジに加わる咬合力の方向や大きさが異なるため,支台歯数は装着部位や支台歯の状態によって増減する必要があるが,支台歯形成や被着面処理を適切に行えば,装着部位による生存率の差は認められない.欠損歯数が1歯であっても,欠損部が大きくなれば,使われる金属材料の歪みも大きくなる.接着ブリッジでは従来型ブリッジに比較して,咬合力による歪みや歯の動揺による歪みに対して支台歯から脱離しようとする剥離応力が強くなる.したがって,ロングスパンや歯列が彎曲した部位における接着ブリッジの適用には注意が必要である.接着ブリッジの適応症は2歯欠損までであり,3歯以上の欠損に適応する場合は設計を十分熟慮すべきであるといえる適応症選択の原則を守ることで成功率は向上し,従来型ブリッジと並んで少数歯欠損に対する一つの治療オプションとなりうる.
 支台歯の状態
 支台歯の動揺度は接着ブリッジの成功を左右するため,その動揺度を把握するべきである.歯周疾患治療後などのために支台歯に動揺がみられる場合は,動揺がない場合に比較して脱離する確率が高いことが報告されており,支台歯により強固な維持形態を付与したり,ブリッジ自体の剛性をより高めたりすることが必要となる.また,咬耗などによって象牙質が広範囲に露出した歯を接着ブリッジの支台歯として用いることは推奨しない.欠損部位の状態欠損歯数やその長さは接着ブリッジの予後に重要な因子であるため,欠損部位の状態を把握することが望ましい.接着ブリッジの維持力は従来型ブリッジに比較して弱いと言われている.また,接着界面に加わる応力は,圧縮応力に比較して剪断,剥離応力に弱い.したがって,欠損歯数や欠損部の長さにより接着ブリッジの支台歯数は決定されるべきである.適応する欠損部位による成功率に関しては様々な報告がある.上顎よりも下顎の,前歯部よりも臼歯部の成功率が低いとする報告がみられる一方で,前述のように部位の違いによる成功率には差が認められなかったという報告もある.このような相反する結果は,接着ブリッジの成功率が適応部位よりも支台歯形態,被着面処理,あるいは接着材などの影響を受けて交絡されている可能性を示している.いずれにしても,前方運動時や側方運動時にできるだけ接着界面に剪断,剥離力が加わらないよう装着後によく咬合調整を行うことが必要であり,またその応力の影響に抵抗できうる抵抗形態を支台歯に付与することが必要といえる.
 咬合状態
 接着ブリッジは,従来型ブリッジに比較して,歯の動揺やブラキシズムや咬合干渉などによる外力に対して脆弱であるため,咬合状態を把握することが望ましい.支台歯が動揺している場合は接着ブリッジの脱離原因となる.また,異常な動揺がみられない支台歯であっても,ブラキシズムや咬合干渉のような環境下にある支台歯は注意が必要である.
 口腔衛生状態
 支台装置を利用する接着ブリッジは,その辺縁がすべて歯肉縁上にあるため,プラークコントロールは容易で歯周組織に与える影響は少ない.しかし,支台装置と支台歯の界面にはプラークが付着しやすいので,プラークコントロールしにくい部位,特に支台歯とポンティック間の鼓形空隙部は歯間ブラシ等による徹底したプラークコントロールを行う必要がある.口腔衛生状態を把握することは接着ブリッジに必要な検査といえる. 

 
 

 

 

2015年10月3日土曜日

ナイトガード(ソフトタイプ) Nigut guard (soft type)

ナイトガード(ソフトタイプ) Nigut guard (soft type)

ナイトガードとは?(What's a nigut guard ?)

 歯ぎしり(ブラキシズム)の治療に使用されるマウスピースのことをいう。就寝時に装着し、歯や顎に掛かる負担を軽減させる。ソフトタイプとハードタイプがある。

使用材料(Materials) 

 お湯、ソフトタイプのナイトガード、咬合器装着した上下歯列模型。

製作方法(Method of fabrication) 

1.上下の模型を、バイトをかませた状態で咬合器装着する。
2.お湯で半製品のナイトガードを軟化し、 模型に圧接する。
3.外形をデザインナイフで形成し、火炎で表面を滑沢にして、完成。
 

2015年10月2日金曜日

メタル アンレー Metal onlay

メタルアンレー Metal onlay

アンレーとは?(What' onlay ?)

 臼歯部の咬合面を被覆する装置のことをいう。

使用材料(Materials) 

 インレーワックス、パターンレジン、ワックス形成器、石膏系埋没材、リング、ライナー、円錐台、スプルーワックス、真空練和機、ファーネス、鋳造機、金銀パラジウム合金、水、技工用バー、研磨器具。

製作方法(Method of fabrication) 

1.作業模型製作する。
2.マージンラインを、赤または青のシャープペンで引く。
3.ワックス分離材を模型に塗布する。
4.ワックスアップを行い、隣接面および咬合面を隣在歯と対合歯に接触させる。
5. マージン調整を行う。
6.埋没、鋳造、研磨を行い、完成。

考察(Discussion) 

 1.パターンレジンをワックス原型の骨格としたワックスアップ法について

 今回のケースは、MOD型のアンレーであった。MOD型は、ワックスの収縮でワックスアップ中に変形が大きく、マージンの間隙が大きくなることがある。このテクニカルエラーを防止するために、パターンレジンをワックスアップ時に使用する方法がある。 この方法は以下のとおりである。
1.支台歯に分離材を塗布する。
2.一層インレーワックスを支台歯全体に盛り上げる。
3.パターンレジンを一層筆積みを行う。
4.通常通りワックスアップする。
 上記の方法を取ることで、原型が開くことを防止できる。
 

2015年10月1日木曜日

テンポラリー ブリッジ Temporary bridge

テンポラリーブリッジ Temporary bridge


 テンポラリークラウンと同様、一時的に装着されるレジン製ブリッジである。治療前に印象採得し、作業模型を製作して、支台歯となる部位を、歯科技工士が模型上で支台歯形成を行い、その上に即時重合レジンでブリッジを製作する。模型上で完成したテンポラリーブリッジの内面にレジンを流し、口腔内でマージンと内面の適合を調整する。
 今回はワックスアップ、シリコンインデックス作製、即時重合レジン填入、研磨の手順で製作した。

3Dプリンタ(付加製造技術)でのテンポラリークラウン製作

  イタリアのDWSシステムズ社が、テンポラリークラウン用の3Dプリンタ用樹脂を開発している。http://www.dwssystems.com/
 この樹脂は、液槽光重合方式の3Dプリンタ機で造形が可能である。今後、薬事申請が通れば、日本でもこの樹脂が使用可能となり、歯科技工作業のデジタル化が進む。 

関連リンク(Related links)

歯型彫刻と歯列模型製作
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スタビライゼーションスプリント
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プロビジョナルレストレーション/テンポラリークラウン
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レジン前装鋳造冠
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/metal-crown-with-acrylic-facing.html 
歯科インプラント治療のためのX線診断用ステント
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/xx-ray-diagnostic-stent-for-inspection.html 
フルキャストクラウン(上顎第一大臼歯)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/full-cast-crown-besetzung-metall-krone.html 
コバルトクロム合金製キャストクラスプ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cast-clasp-made-of-cobalt-chromium-alloy.html 
即時義歯
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/immediate-denture.html 
CAD/CAMミリング法で製作したレジンクラウンとCAD/CAM冠の治療指針
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/09/cadcamresin-crown-by-cadcam-milling.html 
接着ブリッジと治療のガイドライン
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_10_01_archive.html 
ナイトガード(ソフトタイプ)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/nigut-guard-soft-type.html 
メタルアンレー
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/metal-onlay.html 
テンポラリーブリッジ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/10/temporary-bridge.html 
プロビジョナルレストレーションとメタルコアのセット
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_11_01_archive.html 
口腔顔面技工のまとめ
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/summary-of-oral-and-maxillofacial.html 
フルキャストクラウン(サベイドクラウン)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/surveyed-crown-mandibular-second-molar.html 
フルキャストクラウン(遠心根支台歯、下顎第一大臼歯)
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/full-cast-crown-of-distal-root-abutment.html 
歯科技工用CAD/CAMシステム
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/cadcamcadcam-system-for-dental-technique.html 
MODメタルアンレー
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/11/mod-mod-metal-inlay.html 
咬合床
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015_12_01_archive.html 
メタルボンドクラウン 
http://tailor-made-dentaltechnology-takada.blogspot.jp/2015/12/1-porcelain-fused-to-metal.html