2016年1月9日土曜日

総義歯 フルデンチャー Full dentures 

フルデンチャー Full dentures

フルデンチャーとは? (What's full dentures ?)

  総入れ歯、総義歯のことをいう。人工歯部は硬質レジン、レジン、陶材の3種類のうちから使用される。義歯床部は、保険適応のものだとPMMA(ポリメチルメタクリレート)が使用されている。保険外だと、ナイロン製のものなどが使用されている。

使用材料(Materials);ろう義歯試適後から研磨までの工程

 FRPフラスコキット、埋没用石膏、石膏分離材、熱湯、脱ろう器、電子レンジ、レジン分離材、PMMA;ポリメチルメタクリレート(粉)、MMA;メチルメタクリレート(液)、油圧プレス、水、石膏鉗子、エアカッター、石膏溶解液、技工用バー、研磨器具

製作方法(Method of fabrication);ろう義歯試適後から研磨までの工程

1.模型に石膏分離材を塗布する
2.FRPフラスコに模型を埋没する
3.脱ろうして、レジン分離材を模型に塗布する
4.脱ろうしたパラフィンワックスの重量を計測し、(ワックスの重量×1.2)=(ポリマー粉末の重量)の式に代入してレジンの使用量を決定する
5. PMMA:MMA=2:1の重量でポリマーとモノマーを混和し、約20分靜置する
6. レジンが餅状になったら、型に填入する)ポリエチレンシートをレジンの上に敷く
7. 油圧プレスで、10kg、20kg、30kg、40kgと加圧してバリを取り除く
8.40kgで加圧後、ネジでフラスコを固定して圧力が逃げないようにする
9. 直ちに、電子レンジで重合させる。(600Wで3分)
10.フラスコを自然放冷および応力緩和をする(1時間から24時間、可能なら1週間)
11. 型から割り出しをする。(エアカッターまたは石膏鉗子を使用する)
12.咬合器に再装着して、咬合調整する
13. 作業模型から義歯を取り外す。模型にアンダーカットがある場合は、バーで刻みを入れて鉗子で模型を破壊する
14.石膏溶解液で義歯に付着した微量の石膏を溶解させて除去する
15.バリ取り、鏡面研磨を行う
16.100倍希釈の中性洗剤水で超音波洗浄を行い、完成
















考察(Discussion)

1.液槽光重合方式(光造形方式)の3Dプリンタ技術(付加製造技術)を利用したデンチャーの製作について  

 2015年にDWS社は、デンチャーベース用の3Dプリンタ用光硬化性樹脂を開発し、イタリアで発売している。 なお、日本では未認可で現時点では発売していない。
 この樹脂と、DWS社の3Dプリンタ機を使用することで、従来のキャスティング重合法の工程を省略できる可能性が出てきた。同時に、患者ごとの義歯を3Dデータ化して保存しておくことで、義歯喪失時の複製が容易になってくると推察される。

関連リンク(Related links)

DWS社 ホームページ
http://www.dwssystems.com/ 
   

 

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